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2016年8月16日火曜日

第22回全国棚田(千枚田)サミット報告

 全国棚田(千枚田)サミットとは、棚田の保全や地域の活性化を目的として、棚田のある市町村などで構成される連絡協議会が毎年開催しており今年で22回目となります。平成25年11月に佐渡での開催が決定し、平成26年5月に佐渡市実行委員会が行われて以降、毎年7月に棚田どろんこバレーを開催するなど島内の気運を盛り上げつつ準備が行われてきました。


 平成28年7月14・15日(木・金)の2日間に渡って「棚田には夢がある!」をテーマに開催された棚田サミットの様子と共同宣言について報告します。


 アミューズメント佐渡に島外500人、島内200人あまりが集結したサミットは、オープニングとして羽茂高校郷土芸能部による鬼太鼓と佐渡おけさ、金井小学校児童による合唱で始まりました。




開会式では実行委員会会長の三浦基裕佐渡市長より「棚田の夢に気付き、実現するために、具体的な行動に移すには何が必要か、そのヒントを見つけて欲しい」との挨拶で始まりました。


 最初に佐渡総合高校の4名による事例発表が行われ、佐渡とトキの関わりなどを発表しました。


次に (株)日本総合研究所 主席研究員の藻谷浩介氏による基調講演「日本を変える里山のチカラ」では、首都圏と地方の人口推移を様々なデータで示しながら持論を展開しました。
 首都圏では65歳以上だけが増えている傾向を示しながら東京偏重から脱却し地域を見直すことの大切さを訴えました。また、幸せな人生には「きょういく」(今日、行くところ)「きょうよう」(今日の用事)が大事なので、都市部の孤独な世代に比べ佐渡の人は田畑の草刈りなど行くところも用事もある」と語りました。



基調講演後は6つの会場に別れて分科会が行われました。第一分科会ではJAファーム佐渡の板垣社長を座長に「棚田には米がある!」をテーマに、棚田の資源を活かす方法についてディスカッションが行われました。
 参加者からの事例発表や活発な意見交流の中で、美味しさの向上とブランド化、棚田米の取り組みを消費者に知ってもらう、ネット等を使った情報発信の強化が重要という意見が取り纏められました。



分科会終了後、サンテラ佐渡スーパーアリーナで交流会が行われました。北雪などの佐渡の日本酒が勢揃いして振る舞われたほか、会場中央部で佐渡ならではの様々な料理が用意され、参加者は次々と箸を伸ばし佐渡の味を楽しみました。
 会場で提供された煮しめはJA佐渡女性部が作ったもので、550人前を用意するために総動員で島内5ヶ所で手分けして仕上げました。



 15日は岩首棚田、北片辺棚田、丸山地区棚田、小倉千枚田と4つのコースに分かれて現地視察が行われました。各会場ではその成り立ちと棚田・千枚田の維持への取り組みなどが説明されたほか、各会場で収穫された棚田米を使ったおにぎりの試食が行われました。
 小倉千枚田コースの参加者からは「こんなに急傾斜とは驚いた。相川金山の影響が、こんな険しい環境での稲作に繋がった事など大変勉強になった」といった感想が聞かれました。



各視察団は昼にはアミューズメント佐渡に戻り、午後から分科会発表が行われました。分科会発表では、各分科会の座長から前日のディスカッションで得られた結論について発表が行われたほか、その要点を取りまとめた「共同宣言」(下記参照)が輪島と佐渡の地域おこし協力隊3人によって発表されました。



その後、次回棚田サミット会場である長崎県波佐見町の一瀬町長より祝辞と次期開催に向けた挨拶が行われました。佐渡市のゆるキャラ「サドッキー」と波佐見町のゆるキャラ「はちゃまる」が見送る中、無事に第22回全国棚田(千枚田)サミットは終了しました。

※次回(第23回)開催日: 平成29年9月28・29日(木・金)




第22回全国棚田(千枚田)サミット 共同宣言


  1. 私たちは、かけがえのない里山の農業を支えるため、棚田米の価値を消費者と共有し、交流活動を積極的に進めます。
  2. 私たちは、豊かな命をはぐくむ里山を舞台に食と農の原体験の機会をつくり、棚田の多様な可能性と夢を追求しながら、果敢に挑戦し続ける姿勢を通して、「共感」と「協働」のスパイラルを生み出します。
  3. 私たちは、過去から受け継いできた棚田地域の環境とコミュニティを次世代につなぐため、外部との交流を通じて、自分たちが誇りと楽しみを持てる地域資源の発掘・発信に努めます。
  4. 私たちは、棚田保全活動を持続的に続けていくため、取り組みの事業化を行い、新たな地域資源を発見・創造することにより、内外から担い手が集まるような仕組み作りに取り組みます。
  5. 私たちは、棚田が発信する自然共生社会という価値観を世の中に広め、地域外からの”外貨”獲得に向けた仕組みづくりや、学校教育を通じた人材育成に積極的に取り組みます。
  6. 私たち棚田の未来を担う若手は、棚田を「日常」「学び」「イベント交流」の3つの場と捉え、地域の特性にあった3つのバランスを考えながら、自らの考えた「棚田の未来予想図」の実現に取り組みます。

平成28年7月15日
第22回全国棚田(千枚田)サミット 参加者一同
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